「大変な時代が始まったんじゃない。楽ちんな時代が終わっただけだ」 1929年のアメリカ大不況の折、喜劇俳優マルクス兄弟のグルーチョ・マルクスはこういって国中を元気づけたといいます。また、「厳しさの中で脇を締めて、脇を締めた中でどう向かうのかが重要だ」という言葉を、この時期にも利益を伸ばしている経営者が述べた。現実を踏まえた上でのポジティブ思考。こうした意識こそが明日への希望につながると語るのが、神戸大学 大学院 経営学研究科の金井壽宏教授。弊社 副社長、竹村富士徳との対談により、世界中が厳しい現状にある今だからこそ、原則中心のリーダーシップが求められていることが明らかになります。
プロフィール
金井壽宏(かない・としひろ)
神戸大学 大学院 経営学研究科 教授
1978年京都大学教育学部卒業、1980年神戸大学大学院経営学研究科修士課程修了、1989年マサチューセッツ工科大学でPh.D.取得、1992年神戸大学博士(経営学)取得。リーダーシップ、モチベーション、キャリア・ダイナミクスなどのテーマを中心に、個人の創造性を生かす組織・管理のあり方について研究。
主な著訳書として、『変革的ミドルの探求』(白桃書房、1991)、『ニューウェーブ・マネジメント』(創元社、1993)、『働くひとのためのキャリア・デザイン』(PHP文庫、2002)、『リーダーシップの旅 見えないものを見る』(野田智義と共著、光文社、2007年)、『サーバントリーダーシップ』(ロバート・グリーンリーフ 著、ラリー・スピアーズ 編集、金井真弓 訳、金井壽宏 監修、英治出版、2008年)などがある。